薬草として有名なミント

ミントの花

ギリシャ神話に由来する花名

ミントという花名は、ギリシャ神話において呪いによって花に姿を変えてしまったメンテの名前に由来しています。メンテはギリシャ神話の中では位があまり高くはない下級女神でしたが、あまりの美しさに冥王ハーデースの心を虜にしてしまいました。その事に怒ったハーデースの妻ベルセボネーによってメンテは雑草だったミントに姿を変えられてしまったのです。バラなどのように存在感をアピールするような豪華絢爛とした花ではありませんが、地上で美しい香りを放ち、自分の居場所をアピールし続けているミントには、悲しい女性のストーリーが隠されています。

ハッカとミント

ちなみに、学名では現在でも「メンテ」という名前が使われていますが、英語名となるミントと同じ草種のことです。現在、世界各国に600種類以上が存在していますが、大きく分類すると香りが強くてメントール含有量が多いペパーミント系と、香りは強くないけれど甘い香りが特徴的なスペアミント系に分類することができます。日本ではミントのことをハッカと呼ぶことがありますが、これはミントの一種となる日本ハッカという種類を略してハッカと呼んでいるもので、日本在来種である日本ハッカは分類するとペパーミント系となります。

ミントの花言葉は実用的なところから

ミントの花言葉は「美徳」「効能」です。このうち、「効能」という花言葉はミントが持っている薬効に由来しているもので、解熱作用や発汗作用、清涼作用など、漢方薬として使われる際の薬効から、この花言葉がつけられています。ちなみに、漢方薬として使われる際には、ミントというカタカナ名ではなく、薄荷葉(はっかよう)という生薬名が該当します。漢方薬以外でも、ヨーロッパではアロマテラピーの民間医療としても使われていて、この花が持つ薬効は古くから注目されていたことが分かります。

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